親子二代

横山園芸(YokoyamaNursery)では父が1960年代より収集をはじめ生産を行ってきました。自分が2001年に父からすべてを受け継ぎ、農園を経営しておりますが、このネリネのことを知れば知るほど、責任と想いが強くなりました。
2010年に南アフリカを訪ねた時に現地の人たちにダイヤモンドリリーの写真を見せても誰も見たことがない、知らないという現状を間のあたりにして、「これはいか現地に戻さなくてはならない」、「現地の人にこの美しさを知ってもらわないといけないと」強く決心しました。

日本の朱鷺のように一度は絶滅に瀕したものでも、国外の協力により現在は環境を整え、立派に日本で育った日本の朱鷺として、日本の心の鳥として立派に羽ばたいています。
それと同じことが僕もしたい!!力のない小さな生産者ですが、強く願っていればいつかは実現すると信じてどんなに赤字経営でも続けてきました。
現在横山園芸で生産方法を根本から見直し、また独自の品種を作るべく新作を創りだしております。古い品種(おそらく野生種により近い)も多く維持しています。というのも、横山園芸が捨ててしまったら世界から消えてしまうという可能性かがあるからです。

ダイヤモンドリリーは開花時期が非常に限られているため、人の目にする機会が少なかったこともあります。日本では11月上旬に開花して花を2,3週間楽しめるだけ。なんとか研究によりその開花時期を延ばしたり、貯蔵により全く違う時期に開花を試みたりもしている。
苦しい時期もありましたが、しぶとく続けていた結果がここ数年、雑誌やメディア、植物園、園芸店の協力により、だいぶ広まってきました。啓蒙活動を行ってきたことが大きく影響を与えているかと思います。

植物資源問題

世界的に植物資源などの問題が上がっています。先進国が植物をハンティングしてきて改良を加えて商業ベースに乗せる。原産国には何も還元がないという現状。僕自身もこのネリネで生活をさせて頂いている以上、何かの形で現地南アフリカに恩返しをしたいと思っています。

遥か地球の裏側まで島流しになったネリネ。まさにダイヤモンドと同様の原石ネリネから生まれたダイヤモンドリリー。この日本で磨かれ、将来的には生まれ故郷に戻し、その大地の上で輝く姿をみたいというのが夢です。
そして何よりも現地の人にこのネリネの価値を知ってもらい、楽しんでもらい、最終的には南アフリカの産業につなげてほしい。その結果として自然保護の活動につながるるといういうことが大きな目標です。

夢に向かって。

それにはまず皆さんに楽しんでいただき、価値を理解していただき、世界に発信していただくことがスタートになり、大きな力になると思います。輝きは近くで感じないと分かりません。子供たちには虫眼鏡でその花の輝きを見せて、植物の面白みを伝えたりしています。
不思議なことに、このネリネ花は人と花の距離を近くして、自然と会話が生まれ、そして人と人の心の距離も近くしてくれる、魅惑の花だと思います。ついついじっくりと花を眺めてしまう、一度手にして見たら忘れられない花になります。
是非花の輪で人の輪を広げたい。

ゆっくりとしか成長しないこのダイヤモンドリリーですが、横山園芸も植物のペースで生涯をかけてこのネリネと共に歩んでいこうと思っています。